漢字検定2級の本番直前、不安を感じている方は多いはずです。
試験では、ちょっとした工夫で10点以上の差が生まれることもあります。
この記事では、試験本番で得点力を伸ばす解き方のコツを分野別に紹介します。
本番で得点を伸ばし、合格点に届くよう、ぜひ最後までご覧ください。
- 本番試験で「たった10点」が合否を分ける理由
- 【分野別】すぐに使える得点アップテクニック
- 本番試験での5つの心構え
本番試験での10点の意義
漢字検定2級は、8割が合格基準とされています。
つまり、200点満点中、160点以上を目指す必要があります。
つまり、失点できるのは最大でも40点までという、決して余裕のある試験ではありません。
40点の中で「10点」というのは、4分の1をも占める大きな割合です。
そして、このわずか10点の差が合否を左右することは決して珍しくないのです。

実際に、わずかの差で不合格ということはよくあります。
10点アップできれば、合格にグッと近づく
合格ラインに近い得点層では、「あと数問で合格だった」というケースが非常に起こりやすいです。
1問の配点は1点または2点なので、10点はわずか5〜10問程度の違いにすぎません。
5問程度であれば、試験当日のちょっとした心構えや解答のテクニックで、正解を導き出せる場合があります。
解法のコツを知り、少しでも得点を重ねることが重要です。



以下では、具体的なテクニックをご紹介します。
分野別の解答テクニック
ここからは、出題分野ごとに、本番で得点アップできる具体的な解答テクニックをご紹介します。
見たい分野があれば、以下のリンクから選択してください。
第1問|読み問題は解答欄のズレ防止がカギ
読み問題は、試験の最初に解く場合が多く、緊張などでペースがつかめないことが多いです。
そんな読み問題は、時間をかけすぎないのがポイント。



手早く解いて、その他の問題に時間をかけましょう。
読み問題で一番注意しなければならないのは、解答欄のズレ。
30問と問題量が多いので、解答欄のズレは致命的な失点になります。
また、途中でズレに気づいても修正に時間がかかり、その他の問題がおろそかになってしまうケースも。
解答欄のズレ予防のためにも、5問に1回くらいは問題と解答欄の番号を確認するようにしましょう。
その他、読み問題で気をつけたいポイントは以下のとおり。
- 文脈によって、読み方が違う場合あり。前後の文章をしっかり確認。
- わからない問題には、問題用紙に✔を入れて後から見直し
- わからない問題でも空欄にしない



わからない問題は、漢字1字ずつの読みを組み合わせて埋めましょう!
第2問|部首問題は「意味」と「見覚え」で突破
第2問は、苦手な人が多い部首問題。
わからない漢字が出ても空欄にはせず、以下のコツで答えを書きましょう。
- 漢字の意味を表す部分が部首になることが多い
- 思い出せないときは、よく見る部首を書く
- それでも、わからない場合は、左(へん)か上(かんむり)を書く
- 確信がなくても、とにかく書いておく



部首問題も時間をかけるのは厳禁!ささっと解いてしまいましょう!
第3問|熟語構成はパーツに分解して考える
第3問は、熟語の構成の問題。
熟語の構成の基本的な解き方は、次のとおりです。
まずは、熟語を1文字ずつに分け、それぞれの意味を漢字の横に書きます。
それから、それぞれの漢字がどういう働きをするのかを考えます。
例えば、以下のように記載しながら解いていきましょう。





意味を書くことで、漢字同士のつながりが見えやすくなります。
第4問|四字熟語は読み消去法+意味推測で勝負
第4問は、四字熟語。
選択肢の中から適切な語を選んで、漢字に直す問題です。
配点が高い四字熟語は、下記のとおり、戦略的に攻めましょう。
漢字がわからない場合でも、組み合わせだけは決めておくのがポイント
漢字がわからない場合は、選択肢の意味から漢字を連想して書くのがおすすめ





まずは、読みの組み合わせを完成させることが大事です。
第5問|対義語・類義語は「使った読み」に✔を
第5問の「類義語・対義語」は、読みの選択肢から正しい語を選んで漢字になおす問題。
対義語・類義語が5問ずつ出題されるので、混同しないように注意しましょう。
問題を解くときの注意点は以下のとおりです。
- 使った選択肢には✔を入れて、重複を防ぐ
- 読みを見てわからなくても、対・類義語を見てひらめく場合あり
- 見直しのときに、もう一度、組み合わせが適切かチェック!



組み合わせを間違えると、芋づる式に失点しまうので注意です。
第6問|同音異義語は文脈勝負!
同音異義語は、同じ読みの熟語を意味の違いで使い分ける問題です。
計10問×2点=20点の配点がある重要パートです。
同音異義語の解き方のポイントは、以下のとおりです。
まず文全体の意味を把握する
主語・目的語・場面・動作の流れを意識して、何を伝えたい文かを読み取ることが大切です。
熟語が複数思い浮かんだら、それぞれの意味を確認する
どちらの熟語がその文にふさわしいか、前後の言葉とのつながりで判断します。



どうしても判断がつかないときは、同じ漢字で埋めるのも有効です。
第7問|誤字訂正は「ひらがな変換」が有効
第7問は、文章中にある誤った漢字を見つけて、正しい漢字に直す問題です。
ただし、文章として成立している分、誤字に気づきにくいのが特徴です。



知っている漢字なのに気づけない、ということもよくあります。
そんなときは、次のような方法で判断力を高めましょう。
漢字のままだと、気づきにくいことが多いので、いったんひらがなに直しましょう。
ひらがなから漢字に直すことで、間違いが見えやすくなります。





誤字訂正では、部首を入れ替えた漢字がよく出るので、形の違いに注目して見分けましょう。
第8問|送り仮名問題は「元の形」と「連想」がカギ!
第8問は、漢字と送り仮名の正しい組み合わせを答える問題です。
一見簡単そうに見えますが、いつもと違う形で出題されると迷いやすいので要注意です。
正しく解くためのステップは、次の2つです。
- まずは、問題文の形から元の基本形(辞書に載っている形)に直す
- 例:「ツムイで」→「つむぐ」→「紡ぐ」





送り仮名の位置を間違えないように、漢字と送り仮名の境目に注意しましょう。
- すぐに漢字が浮かばない場合は、似た意味の熟語を連想してヒントにする
- 例:「さらけ出す」→「暴露(ばくろ)」→「暴」



意味の近い熟語を思い出すことで、記憶の引き出しが開くことがあります。
第9問|書き取り問題もズレ防止が命
第9問は、全25問の書き取り問題です。
50点と配点が大きく、確実に得点したい重要なパートです。
書き取り問題の解き方のコツは、以下のとおりです。
- 5問ごとに解答欄のズレを確認
- 自信がない問題には✔をつけて後回し
- 思い出せないときは熟語から連想
- 必ず見直しをする(見直し中に急に思い出せることも)
- とめ・はね・はらいを丁寧に書く



書き取りは焦らず、ていねいに!見直しの時間を残すことも、得点アップの秘訣です。
本番試験での5つの心構え
漢字検定2級の本番は、実力と同じくらい“心の準備”が大切です。
焦らず、落ち着いて問題に向き合うために、次の5つを意識しましょう。
- 解答欄は必ず全て埋める
-
迷っても何か書けば、まぐれで当たる可能性があります。
- 解答欄のズレはこまめに確認
-
5問ごとにチェックするクセをつけましょう。
- 残り10分で全体を見直す
-
書き忘れや字の乱れを防ぐラストチャンスです。
- 思い出せない漢字は時間をおいて再挑戦
-
時間を空けることで、自然と思い出すこともあります。
- とにかく読みやすい字を書く
-
雑な字は不正解になることがあるので要注意です。



時間差で「急に思い出す」ことがよくあります。
最後の一秒まで、絶対に諦めないでください!
まとめ|本番中の工夫で得点は大きく変わる!
この記事では、漢字検定2級の本番で10点アップを目指す解き方の工夫を紹介しました。
試験の得点は、解き方の戦略や、ちょっとした心がけで大きく変わります。
以下のポイントを意識すれば、限られた時間の中でも合格にぐっと近づけます。
- 解答欄のズレは致命的。5問ごとに確認するクセをつける
- 迷ったら空欄にせず、とにかく何か書いてみる
- 問題文はしっかり読んで、文脈からヒントを拾う
- 初見ではわからなくても、見直し時に解けることがよくある
- 残り10分で必ず見直し。書き忘れや字の乱れをチェック
焦らず、あきらめず、自分の力を最後まで出し切ることが、合格の鍵です。
最後まで諦めず、漢字検定2級に合格しましょう!



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