「子どもと一緒に勉強したいけれど、何をすればいいのか分からない」「どうすれば子どものやる気が続くのか悩んでいる」──そんなお悩みをお持ちの親御さんも多いのではないでしょうか。
実は、親子で一緒に「漢字検定」に挑戦することが、その答えになるかもしれません。
親子で同じ目標に向かって取り組むことで、学びが「楽しい時間」に変わり、自然と勉強へのモチベーションもアップします。この記事では、そんな“親子漢字検定”の魅力と、家族で学ぶことの価値について詳しくご紹介します。
- 親子での勉強に漢字検定がおすすめな理由
- 親子で漢字検定に挑戦することで得られる3つのメリット
- 「家族受検表彰制度」の内容と活用方法
- 家庭で子どものやる気を引き出すための具体的な関わり方
- 親子それぞれに合った受検級の選び方
親子での勉強に漢字検定がおすすめな理由

親子での勉強には、数ある検定の中でも「漢字検定(漢検)」が特におすすめです。
その理由は、大きく3つあります。
漢字は日常生活で必ず使う知識だから
漢字は、家の中でも外でも、毎日自然に目に入る「生きた知識」です。
親が読んでいる新聞の見出し、子どもが遊んでいるゲームのセリフ、テレビのテロップや街の看板など、すべて漢字にあふれています。
そのため、「あ、この漢字、漢検で出たね!」という話題で親子の会話が自然に生まれます。
一緒に学ぶというより、「生活の中で学び合う」感覚が持てるのは、他の検定にはない漢検ならではの魅力です。
年齢・学力の違いがあっても一緒に挑戦できるから
漢検は、10級(小1レベル)から1級(大学・一般上級レベル)まで、全部で12段階の級があります。
この構成により、小学生のお子さんと大人の親御さんが、それぞれのレベルに合った級を同時に受検できるのが大きなメリットです。
「お母さんは2級に挑戦、ぼくは6級にチャレンジ」など、同じ日に目標に向かって取り組むことで、家族で“学びの場”を共有できるのが、他の検定にはない大きな魅力です。
また、合格後にはそれぞれに合格証書が届くので、並べて写真を撮るなどして、学びの成果を家族の記念にもできます。
目標設定がしやすく、モチベーションが続きやすいから
漢検は、それぞれの級に明確な出題範囲や難易度が決まっており、「どこまで覚えれば合格できるか」がとてもわかりやすいのが特徴です。
たとえば、準2級は「高校在学程度」、3級は「中学卒業程度」など、目安が公式に明示されているため、学習の進捗が実感しやすく、目標設定も立てやすいです。
また、合格という「明確なゴール」があることで、子どもも大人もモチベーションが保ちやすく、自然と継続的な学習習慣が身につきます。
何をどれだけやれば合格できるかがはっきりしているからこそ、「やればできる!」という成功体験につながり、親子での勉強も前向きに取り組めるようになります。
親子で漢字検定に挑戦することで得られる3つのメリット

親子で一緒に漢字検定に挑戦することは、ただの学習では終わりません。
家庭内の絆を深めながら、子どもの学習習慣づけや、親の“学び直し”にもつながる、たくさんのメリットがあります。
ここでは特に大きな3つの効果をご紹介します。
共通の目標で、親も子どももやる気が続く
親子で同じ「漢字検定合格」という目標を持つことで、お互いに励まし合いながら学習が続けやすくなります。
親が机に向かう姿を見せるだけでも、子どもにとっては大きな刺激になります。たとえば「今日の漢字テストどうだった?」などの声かけひとつで、子どものモチベーションもグッと上がります。
「一緒に頑張ろう」という空気が自然と生まれるのが、親子で受ける漢字検定の大きな魅力です。
コミュニケーション不足の解消になる|合格体験も良い思い出に
「最近、子どもと話す時間が減ってきた…」という親御さんにも、親子での漢検チャレンジはおすすめです。
クイズ形式で問題を出し合ったり、一緒に問題集を解いたりすることで、自然と会話の機会が増えます。
さらに、合格したときの喜びは共有できる思い出になります。
家族みんなで合格を目指せば、「家族受検表彰制度」を利用して、記念の表彰状を受け取ることも可能です。これがまた、家族の絆を深める素敵なきっかけになります。
こどもの学習習慣がつき、親の学び直しにもなる
子どもが「毎日少しずつでも勉強する」習慣を身につけることは、将来の学力の土台になります。
そして、親にとっても「忘れていた知識を思い出す」「新しい気づきを得る」貴重な学び直しの時間に。
たとえば、読み方や部首の意味を調べながら「なるほど、そういう意味だったのか!」と発見があるのも、漢字検定ならではの魅力。
親自身が学び楽しむ姿勢を見せることで、子どもも自然と学びに前向きになります。
親子での受験には、漢検の制度を「家族受検表彰制度」利用しよう
漢字検定には、親子や家族で一緒に受験することで、特別な表彰を受けられる「家族受検表彰制度」があります。
思い出づくりやモチベーション維持にもつながる制度なので、親子で受けるならぜひ活用したい仕組みです。
「家族受検表彰制度」とは?
「家族受検表彰制度」は、同じ検定回で家族・親族が2名以上合格した場合に、申請すれば『家族合格表彰状』がもらえる制度です。
この制度を使えば、通常の合格証書とは別に、家族全員の名前が入った表彰状が贈られます。
この制度のおすすめポイントは次のとおりです。
- 家族一緒の受検が記念になる
-
合格後にA4サイズの立派な表彰状が届くので、家族写真と一緒に飾る方も多いです。
「親子で頑張ったね!」という気持ちを形に残せるのは、勉強の達成感にもつながります。
- 同居していなくてもOK
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祖父母や単身赴任中の親など、同居していない家族とも申請が可能です。
遠く離れていても「一緒に受けた」という絆を感じられるのが魅力です。
- 紙でもCBTでも組み合わせ可能
-
親が公開会場(紙)で、子どもが学校(団体受検)やCBTで受けた場合でもOK。
検定方法が違っても、同じ検定回(第1回・第2回・第3回)で合格していれば、申請できます。
申請の条件と方法
条件 | 内容 |
---|---|
申請対象 | 家族・親族であること(同居は不要) |
合格条件 | 同一回の検定で1〜10級に合格していること(2名〜6名まで) |
提出方法 | 合格証書に同封の申請書に記入し、郵送またはFAXで提出 |
表彰状 | 一家族につき1枚(重複不可) |
認証番号 | 合格証書に記載された11桁の番号が必要 |
制度の詳細は日本漢字能力検定協会の公式サイト(こちら)をご確認ください。
家庭での取り組み方の具体例|子どものやる気を引き出す親の関わり方

親子で漢字検定に挑戦するうえで、家庭での取り組み方はとても重要です。
ここでは、「子どものやる気を引き出す親の関わり方」をテーマに、実践しやすい工夫を具体例とともにご紹介します。
子どもに教えるより「一緒に学ぶ」姿勢が効果的
つい親は「教える」側になってしまいがちですが、子どもにとっては対等な立場で関わってくれる親のほうが安心でき、やる気も引き出されます。
たとえば:
- 「ママも今日の漢字テストちょっと難しかった!」と弱みを見せる
- 「この漢字、どう書くか教えて!」と頼ってみる
こうした声かけは、子どもにとって「自分も役に立ってるんだ」という自信につながります。
親も学んでいる姿を見せることで、自然と「自分もがんばろう」と思えるようになるのです。
クイズや会話で漢字に親しむ|遊びの中で楽しく覚える学習法
漢字学習を「遊び」に変えることで、子どもは自主的に学ぶようになります。
楽しさがモチベーションにつながるからです。
おすすめの工夫:
- 親子で漢字クイズを出し合う
- 「部首ビンゴ」や「読み方あてゲーム」などを遊び感覚で
- テーマ例:「“さんずい”の漢字を3つ言ってみよう!」
さらに、机に向かわなくても学習できるのが漢字の魅力。
たとえば:
- 買い物帰りに「この看板、読める?」と聞いてみる
- 夕食中に「“献立”ってどんな意味?」と自然に話題にする
- 「漢字しりとり」で遊ぶ
日常生活の中で“自然に”触れることで、無理なく覚えられる環境が整います。
ごほうびシールや目標カレンダーで楽しく可視化
小学生の子どもにとって、**「見える達成感」**は学習を続けるうえで非常に効果的です。家庭で取り入れやすい方法として、「シール」と「親子の時間」を使った工夫がおすすめです。
たとえば、1日10個の漢字を書けたらシールを1枚貼るというルールにすることで、子どもは日々のがんばりを目で見て実感できるようになります。カレンダーや専用シートにシールがたまっていくことで、「ここまで続けられた!」という自信にもつながります。
さらに、シールが10枚たまったら「本屋さんで好きな本を選ぶ」など、物ではなく親子で過ごす“時間”をごほうびにするのがポイントです。一緒に本を選んで読む時間が、子どもにとって勉強の成果を喜べる大切なひとときになります。
こうした取り組みを通じて、「やらされている勉強」ではなく、「自分からやりたい学び」へと気持ちが変わっていきます。親子で楽しみながら、自然に学習習慣を育てていきましょう。
親子での級の選び方と確認方法
いざ親子で漢字検定を受けようと思っても、「どの級を選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、親子それぞれにぴったりな受検級の選び方と、漢検公式サイトでのチェック方法をご紹介します。
漢検の公式サイトで実力をチェック
まずは自分の今の実力を知ることからスタートしましょう。
漢検公式サイトには「受検級の目安チェック」という便利な診断ページがあります。
全10問の簡単な問題にチャレンジすることで、自分に合った受検級の目安を確認することができます。
迷ったときは、あえて少し高めの級に挑戦するのもおすすめです。程よい難しさが、学習への意欲を高めてくれます。
子どもは学年相当の級からスタート
小学生のお子さんには、「学年相当の級」から始めるのがおすすめです。
基礎からステップアップしやすく、無理なく継続できます。
学年 | 目安の級 |
---|---|
小学1年生 | 10級 |
小学2年生 | 9級 |
小学3年生 | 8級 |
小学4年生 | 7級 |
小学5年生 | 6級 |
小学6年生 | 5級 |
👉 学年別の級の詳しい目安は、こちらの公式ページから確認できます。
親は3級〜2級にチャレンジ
保護者の方には、「3級」「準2級」「2級」が特に人気です。
学年 | 目安の級 |
---|---|
中学校在学程度 | 級 |
中学校卒業程度 | 3級 |
高校在学程度 | 準2級 |
高校卒業・大学・一般程度 | 2級 |
特に2級は、漢検の中でも受験者数が多く、実用性が高い級として知られています。
また、仕事や日常生活にも役立つ語彙力が身につくため、学び直しにも最適です。
まとめ|親子漢字検定で学びと絆を深めよう
この記事では、親子で漢字検定に挑戦する「親子漢字検定」のメリットについて解説しました。
親子で一緒に学び、支え合い、合格という喜びを共有する体験は、単なる資格取得以上の価値があります。
ぜひこの機会に、親子で漢検にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
親子で漢字検定受験のポイントまとめ
- 漢検は級の幅が広く、日常に直結するため、親子で学びやすい資格です
- 親子で挑戦することで、共通の目標ができ、やる気・会話・学習習慣が自然と育ちます
- 家族で合格すれば「家族合格表彰状」がもらえ、思い出やモチベーションにもつながります
- 一緒に学ぶ姿勢やゲーム感覚の工夫で、子どものやる気を引き出す家庭学習が実現します
- 漢検の公式サイトで自分に合った級を確認できるので、安心して受験を始められます。
親子で漢字検定に挑戦することは、勉強の枠を超えた「家族の絆を深めるプロジェクト」です。
ぜひこの機会に、親子で楽しみながら学ぶ第一歩を踏み出してみましょう!