小学生が6年間で習う漢字は、すべて「学年別漢字配当表」に基づいて決められています。
漢検対策やお子さまの漢字学習にも直結するこの配当表、あなたは正しく活用できていますか?
この記事では、学年別漢字配当表の仕組みや最新の改訂内容、漢検との関係性について、わかりやすくまとめました。
- 学年別漢字配当表とは何か
- 学年ごとの漢字数と代表例
- 2020年度の改訂内容と追加漢字
- 漢検との関係と学習への活かし方
学年別漢字配当表とは?|小学生で習う全1,026字を学年ごとに配分した表
学年別漢字配当表とは、文部科学省が定めた「学習指導要領」に基づき、小学1年〜6年で学ぶべき漢字を学年別に割り振った一覧表のことです。
この配当表により、どの学年でどの漢字を習うかが全国共通で決められています。

配当表があるおかげで、全国どこでも同じ内容の漢字を学べるんだね!これなら学年ごとの学習にバラつきが出なくて安心だね。
学年ごとの配当漢字数一覧|学年が上がるごとに漢字もレベルアップ!
学年別漢字配当表では、小学1年から6年までの6年間で、合計1,026字の漢字を学ぶことが決められています。
学年が進むごとに漢字の数が増え、意味や形も徐々に複雑になっていくため、自然なステップで漢字力を高められるよう構成されています。
下の表は、各学年の配当漢字数と、代表的な漢字の例をまとめたものです。
学年 | 配当漢字数 | 代表的な漢字の例 |
---|---|---|
小1 | 80字 | 一、二、人、日、木、山 など |
小2 | 160字 | 曜、紙、町、校、読、書 など |
小3 | 200字 | 鳥、海、場、教、理、通 など |
小4 | 202字 | 愛、業、港、商、界、想 など |
小5 | 193字 | 術、例、際、種、験、詩 など |
小6 | 191字 | 厳、講、歴、憲、震、読 など |
合計 | 1,026字 |
文部科学省の公式サイトでは、最新の「学年別漢字配当表」をPDF形式で確認できます。
教育漢字1,026字の配当一覧を学年ごとにチェックしたい方は、こちらも参考にしてみてくださいね。
文部科学省:学年別漢字配当表(外部リンク)
2020年度に改訂|新たに追加された20字に注目!
実はこの「学年別漢字配当表」、2020年度に大きく見直されました。
それまでの1,006字から1,026字へと増加し、以下のような”20字”が新たに教育漢字に追加されています。
茨 | 媛 | 岡 | 潟 | 熊 | 香 | 佐 | 埼 | 崎 | 滋 |
鹿 | 井 | 栃 | 奈 | 縄 | 阪 | 阜 | 福 | 誉 | 郎 |
これらは地名や人名によく使われる漢字であり、日常生活の中でも目にする機会が多いのが特徴です。
たとえば…
「茨城(いばらき)県」「愛媛(えひめ)県」「岡山(おかやま)県」のように、都道府県名に含まれる漢字も多く含まれています。
また、「誉(ほまれ)」や「郎(ろう)」のような人名でよく見かける漢字も追加されました。
子どもたちが自分や家族、友人の名前・住んでいる場所に使われている漢字に親しみやすくなることも狙いの一つです。
このように、追加された漢字は「実用性」と「身近さ」を重視して選ばれており、社会で通用する読み書き能力の土台作りとして位置づけられています。
漢検との関係|どの級でも教育漢字の理解は必須!
学年別漢字配当表で定められた教育漢字は、漢検対策においてすべての級の「基礎」となる重要な要素です。
ここでは、教育漢字がなぜ重要なのか、そして各級との対応関係について詳しく見ていきましょう。
教育漢字がなぜ重要なの?
漢検は10級(小学校低学年レベル)から1級(大学・一般上級レベル)まで幅広く分かれていますが、どの級でも土台になるのは、小学校で学ぶ「教育漢字(1,026字)」です。
教育漢字の学習を通して、次のような「漢字力の基礎」が身につきます:
- 正しい読み・書き
- 部首や書き順の理解
- 熟語の使い方
- 同音異義語・同訓異字の区別
これらの基礎が不十分だと、上位級の難問にも太刀打ちできません。
つまり、教育漢字は「どの級を受けるか」に関係なく、合格のための出発点なのです。
漢検級と教育漢字・学年との関係
下の表は、各級と学年、教育漢字との対応をまとめたものです。
5級以下は配当漢字と密接に対応しており、4級以上は応用レベルとして教育漢字+中学以降の漢字が問われます。
漢検の級 | 想定レベル | 教育漢字との関係 |
---|---|---|
2級〜4級 | 高校卒業〜中学在学程度 | 教育漢字+中学校で習う漢字(常用漢字)を含む応用レベル。教育漢字の理解は基礎として必須。 |
5級 | 小学校6年修了程度 | 教育漢字(全1,026字)をすべて習得していることが前提 |
6級 | 小学校5年修了程度 | 小学1〜5年の配当漢字(約835字)が出題範囲 |
7級 | 小学校4年修了程度 | 小学1〜4年の配当漢字(約642字)が出題範囲 |
8級 | 小学校3年修了程度 | 小学1〜3年の配当漢字(約440字)が出題範囲 |
9級 | 小学校2年修了程度 | 小学1〜2年の配当漢字(約240字)が出題範囲 |
10級 | 小学校1年修了程度 | 小学1年の配当漢字(80字)のみが出題範囲 |



教育漢字は、単なる「小学生の学習内容」ではなく、すべての漢検級の土台となる大切な知識です。
今の自分のレベルに関係なく、まずは配当表を活用して、基礎をしっかり固めましょう!
効果的な学習法|配当表を使ったステップ学習がおすすめ
学年別漢字配当表は、単なる漢字の一覧ではありません。
実は、効率よく漢字力を身につけるための“学習の道しるべ”として、非常に役立つツールです。
特に漢検対策では、「基礎→応用→実践」の順で力をつけていくことが重要です。
そのために、以下のようなステップ学習を意識してみましょう。
まずは自分の現在の漢字力を確認し、つまずいている学年レベルの漢字を見直すところから始めましょう。
一文字ずつ丁寧に、「書いて、読んで、意味を理解する」ことが基本。
同じ部首をもつ漢字をまとめて覚えると、記憶にも残りやすくなります。
配当表をもとにした学年別ドリルや無料プリント(PDF)を活用すると、抜けやすい部分を効率よく補えます。
基礎が身についたら、実際の出題形式でトレーニング。
公式問題集やアプリを使って、「書き・読み・熟語・部首」などの実践力を養いましょう。
このように、学年別配当表を使ったステップ学習を行うことで、無理なく段階的に漢字力を高めることができます。
特に、漢字検定では応用力が問われるため、基礎の取りこぼしを早めに見つけて補うことが合格への近道です!
まとめ|学年別漢字配当表はすべての漢字学習の出発点!
この記事では、学年別漢字配当表の仕組みと重要性について解説しました。
📌 ポイントをふりかえると:
- 小学校で習う漢字は全部で1,026字(2020年度に改訂)
- 配当表は文部科学省の指導要領に基づく全国共通の基準
- 漢検対策でも教育漢字の理解は土台として不可欠
- レベル別に活用すれば、効果的な漢字力アップにつながる
漢字の学習は、一気に詰め込むよりも、ステップを踏んでじっくり積み上げることが大切です。
ぜひこの配当表を活用しながら、自分に合ったペースで学習を進めていきましょう!